弁護士の選び方

 

これから訴訟を起こす際や、ある日突然、訴状が届いた際に真っ先に頭に浮かぶのが「弁護士を雇わなきゃ!」という想いですよね。

訴訟を起こそうという以上、その問題は自分にとって非常に「重要な事柄」であることは間違いないでしょうし、自分が被告となった場合には「答弁書」ひとつを送り返すにしても、専門家のアドバイスが欲しいところです。

しかしながら平凡な日常生活を送っていると、なかなか弁護士の知り合いなど出来ないものですし、「一体どれだけの費用が掛かるのか?」など、気になる点もたくさんありますよね。

また、弁護士には分野によって得手・不得手もあると聞きますし、事件の内容によっては取り扱っていないケースあるといいますから、これはなかなか困りものです。

そこで本日は、「弁護士の選び方を解説致します!」と題して、失敗しない弁護士の選び方を解説してみたいと思います。

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訴訟と弁護士費用

さて、まず気になるのが弁護士に依頼を行う際に必要になる報酬についてなのではないでしょうか。

テレビのドラマを見ていると、「着手金は3000万円!」なんて宣言する弁護士も登場しますから、思わずドキドキしてしまいますよね。

また、「裁判にさえ勝てれば弁護士費用は、相手方に請求できる」なんて話も聞きますが、これは本当なのでしょうか。

まず「勝訴したら弁護士費用は掛からない」という噂については、「NO!」というのが答えになります。

近年は交通事故など一部の事件に関して、加害者に弁護士費用を負担する様に命じる判決も下されていますが、一般的な訴訟では雇った人間がその費用を負担するのが通常です。

なお、判決において弁護士費用が認められるケースでも、その価格は一般的な弁護士費用を基準としたものとなりますから、依頼する弁護士によっては「全然足りない」というケースも少なくない模様。

よって、依頼する前にどれくらいの費用が掛かるのかを、しっかりと打ち合わせする必要があります。

そうとなれば、果たして自分が依頼しようとしている弁護士の費用が「安いのか、高いのか」という基準が是非とも知りたいところですよね。

基本的に弁護士が受け取る報酬には、着手金と報酬金の2種類があります。

以前には、弁護士法により弁護士会が報酬の基準を発表していたのですが、法改正によりこの制度は廃止され、現在では各弁護士が個々に自分の報酬基準を設けているのです。

しかしながら、この過去の報酬基準は未だに公表されており、弁護士自身も報酬基準として参考にしていますから、相場を見極める意味では非常に有効な資料となるでしょう。

以下に旧日本弁護士連合会報酬等基準の一部を記させて頂きます。

(民事訴訟)

着手金については、争われる金額ごとに

  • 300万円以下・・・8%
  • 300万円超~3000万円以下・・・5%+9万円
  • 3000万円超~億円以下・・・3%+69万円
  • 3億円超・・・ 2%+369万円

 

そして報酬金についてはと言えば

  • 300万円以下・・・16%
  • 300万円超~3000万円以下・・・10%+18万円
  • 3000万円超~億円以下・・・6%+138万円
  • 3億円超・・・ 4%+738万円

といった具合です。

この様に、金額毎にパーセンテージが決まり、着手金で1/3、報酬として2/3を支払うのが一般的な基準となります。

因みに法律相談は30分で5000円~25000円の範囲となり、民事調停については先程説明した訴訟費用の2/3程です。

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良い弁護士の見つけ方

ここまでのお話にて、弁護士費用の目安についておおよそご理解頂けたことと思いますので、いよいよここからは良い弁護士の選び方についてご説明して行きたいと思います。

まず気になるのは、自分が行いたい依頼の内容に適した弁護士をどの様に探すかという問題でしょう。

この点については、日本弁護士連合会のホームページの弁護士情報提供サービス「ひまわりサーチ」等を利用すれば、「重点取扱業務」と呼ばれる『特に力を入れている分野』別に弁護士を検索することが可能です。

しかしながら、その分野に力を入れているからといって、必ずしも「その先生に実力がある」という訳ではありませんから、これだけで担当弁護士を決めるのは非常に危険でしょう。

実際に担当弁護士を決めたものの、説明が曖昧であったり、上から目線の物言いに立腹し、弁護士の変更を余儀なくされたというケースも良く耳に致します。

そこでおすすめなのが、やはり知人の紹介などといった人脈を利用しての弁護士探しということになるでしょう。

ただ、自分の身の回りを探してもなかなか弁護士に辿り着けないという方もおられるはず。

そんな際におすすめなのが、弁護士と切っても切れない職種の方に紹介してもらうという方法です。

例えば、税理士や会計士などは必ず弁護士との繋がりがあるものですし、不動産屋さんや司法書士・行政書士なども弁護士とは切っても切れない関係にあるはず。

人づてで弁護士に辿り着くのは難しくても、これらの職種の方々までなら、それ程苦労せずとも出会うことが出来るでしょう。

そして例えその弁護士が自分の相談分野のスペシャリストでなかったとしても、そこから他の先生を紹介してもらうという方法もありますから、この手法はなかなか便利です。

またここまでしても、弁護士との繋がりが見付けられないという方には、弁護士会などが行う無料の弁護士相談会に行ってみるという手段もあります。

もちろん、一度行っただけで自分にあった弁護士を見付けることは難しいでしょうが、何度もこうしたイベントに足を運ぶことによって、何時かは自分にぴったりの先生を見付け出すことが出来るでしょう。

なお、具体的に事件に着手してもらう前に、報酬に関して充分な確認を行うことも怠らない様に心掛けたいところです。

因みに、例え裁判中であっても弁護士は自由に変更することが可能ですから、着手金等が無駄になってしまっても構わないならば、遠慮なく弁護士を変更するのが良いでしょう。

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弁護士まとめ

さてここまで、より良い弁護士を探す方法についてお話して参りました。

「これまで一度も弁護士のお世話になったことがない」という方にとっては、なかなか敷居の高いものがあるとは思いますが、訴訟を勝ち抜くためには避けて通れない道となるでしょうから、勇気を振り絞って弁護士選びを頑張って頂きたいところです。

また、実際に「訴訟を起こそう」、「自分が訴えられた」ところから弁護士を探すのはなかなか骨が折れますから、普段から「弁護士のお世話になった」という方のお話には熱心に耳を傾けるようにするもの重要なことであると思います。

ではこれにて、「弁護士の選び方を解説致します!」の記事を締め括らせて頂きたいと思います。

 

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