借金返済できない

 

人間には「悪気がないのに、ついついやってしまうこと」ってあるものですよね。

もちろん「全てを完璧に・・・」なんて訳には行かないでしょうが、例え魔が差したとしても絶対にやってはならないのが「借金の滞納」でしょう。

「返済予定日をうっかり忘れてしまった・・・」なんて話はよく耳に致しますが、これが積もり積もると「膨れ上がった利息でどうにもならない」なんてことにもなりかねませんから、是非ご注意頂ければと思います。

なお、一度滞納状態となってしまえば、ここから脱出するのは「至難の技」となりますから、万が一のために対処法くらいは覚えておきたいところですよね。

そこで本日は「借金返済できない人の法律問答をお届け!」と題して、借金の督促に対する対処方法や多重債務状態なってしまった際の注意点などについて解説して行きたいと思います。

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督促や取り立てへの対応

借金の返済が滞れば、直ぐに始まるのが債権者による督促となります。

映画やドラマなどでは、派手なシャツを着た怖いお兄さんたちが、ドアをガンガン叩いている映像などを目に致しますから、思わず背筋に寒いものが走りますよね。

もちろん一昔前までは、こうした威圧的な督促が当たり前に行われていた時代がありましたが、近年では法律が改正され、悪質な取り立て行為は禁止となっています。

よって、法令を無視した横暴の取り立てに対しては、法律を武器に立ち向かうのが最も有効な方法となるでしょう。

そこで以下に、貸金業法で定められた禁止行為を示して行きます。

  • 21時~翌朝8時までの電話や訪問
  • 「この野郎!」など乱暴な言動
  • 自宅以外への電話や訪問
  • 「帰って欲しい」と通告したのに、居座る行為
  • 「金返せ」などの張り紙やビラ(「張り紙をするぞ」という脅しも不可)
  • 「金が無いなら、借りて来い」などの言動
  • 本人以外の家族や恋人、友人への督促(連帯保証人を除く)
  • 本人以外の者に連絡先や行先を聞く行為

以上が貸金業法で禁止されている督促行為です。

これだけ禁止事項があると、債権者もなかなか手出しが出来ませんよね。

もちろん、中にはこうした行為が禁止されていることを知りながら、追い込みを掛けて来る業者も居るでしょうから、そんな際にはボイスレコーダーやスマホの動画撮影で証拠を押えた上で、警察や弁護士に相談するのがベストです。

なお、所謂「闇金」と呼ばれる者たちは貸金業の免許さえ持っていないことがありますから、「貸金業法など関係ない」なんて言い方をして来ますが、そもそも存在自体が違法ですから、一般の業者と同じ要領で対応すれば問題はありません。

因みに、闇金から借りたお金については「公序良俗に反する借入」と解釈され、裁判になっても「返済義務なし」との判断される可能性が濃厚ですから、必要以上に怯える必要はないのです。

但し、相手が真っ当な業者の場合は滞納者側も真摯に対応する必要がありますから、『全額の返済は出来ないが、●万円ずつなら返せる』等、出来る限りの誠意を見せるべきでしょう。

そして督促で成果が得られない場合には、債権者は訴訟を起こし、最終的には強制執行という憂き目に遭う可能性もありますから、まずは滞納しない努力をするべきです。

また、債権者が個人である場合や、お部屋の賃料などを滞納しているケースは、原則貸金業法が適応されませんから、この点も注意が必要です。

※一部の判例には貸金業法の規定を家賃督促などに適応しているケースもありますが、これはイレギュラーなパターンとなります。

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債務者を待ち受ける危険な罠

さて、悪質な督促への対応はご理解頂けたことと思いますが、取り立てを躱したところで、当然借金が無くなる訳ではありません。

そして困り果てた揚句に、多くの方が手を出すのが他の貸金業者にお金を借りて、返済に充てるという方法です。

こんなことをすれば、ますます借金が膨れ上がる一方ですから、絶対に行うべき行為ではないのですが、精神的に追い詰められてしまうと、思わず手を出してしまう方も多い模様。

こうした自転車操業を繰り返していれば、やがてはお金を貸してくれる会社も無くなりますから、行き着く先は違法な闇金融となるでしょう。

そこで本項では、実際に報告されている闇金の危険な手口について解説させて頂きます。

 

債務者をターゲットにした詐欺

借金が膨れ上がった債務者を狙っての闇金による詐欺行為は数多く報告されています。

例えば一切お金を貸していない業者が、他の督促に紛れて架空の請求を掛けて来るといったケースがこれに当たるでしょう。

また更に悪質な手口としては、他の業者からターゲットの口座番号を聞き出した者が、何の予告もなしにお金を振り込んで来るという手法です。

そして振り込んだお金に対して法外な利息を請求して来ますから、こうした詐欺には絶対に引っ掛からないようにしましょう。

 

犯罪の片棒を担がされる

また多重債務者は、他の犯罪のための捨て駒として利用されることもあります。

近年増えている手口としては、新たな携帯電話の契約を債務者に持ち掛け、携帯電話を担保にお金を貸し付けるといった手口です。

そして闇金の手に渡った電話はオレオレ詐欺などに利用されることになります。(同様の手口で銀行口座の開設を持ち掛けられる場合もあります)

なお、多くの債務者が騙されてしまうケースとして知られているのが、クレジットカードで買った商品を「闇金業者が買い取る」という手法です。

例えば「高級腕時計などを債務者にカード決済で購入させ、業者がその商品を安く買い叩いた上で転売する」といったものが王道パターンとなりますが、これを行った場合には債務者自身が罪に問われる可能性が出て来ます。

実は分割払いを利用して購入した品物の所有権は、カード会社が持ち続けるのがルールです。

もちろん商品は購入者の手元に来ますが、これはあくまでも使用権を与えらたに過ぎません。

よってカードの規約などでは完済前の商品の転売を禁じているのですが、これを破った場合には詐欺罪に問われることになるです。

 

徹底的に食い物にされる

闇金業者たちは互いに連絡を取り合い、一人のターゲットを徹底的に食い物にする傾向があります。

返済のペースがいよいよ限界に近づくと、すかさず他の業者が甘い言葉で勧誘を行って来るのが常套手段です。

そして資金の回収を担保するために、年金や生活保護費を押えたり、時には高額の生命保険に加入させるなどの卑劣な手段を講じて来ます。

 

助けるフリをして追い込む

なお闇金業者は、まるで人助けの様な素振りで債権者を追い込んで来ることもあります。

例えば「更に条件の良い貸金業者を紹介する」と言って、より質の悪い業者を紹介したりするケースは良くあるものです。

また、「債務整理をして、再出発しましょう」と持ち掛け、グルになっている悪徳弁護士を紹介して法外な費用を請求するパターンも報告されています。

 

救済への道

この様に借金が雪だるま式に増えて行くと、債務者の身には様々なトラブルが舞い込んで来ることになります。

もちろん最善の手段は「お金を借りない」ことですし、例え借りてしまっても「計画的な返済」をして行くこと重要なのですが、『最早返済出来ない』という状態になった場合には借金整理という手段に出るしかありません。

借金整理の方法としては任意整理特定調停個人再生自己破産など様々な方法がありますが、その中でよりベストな方法を選択することが何よりも大切です。

債務整理については、別記事「借金問題を解決したい人の法律知識」にて詳しい解説を行っていますので、ご興味がある方は是非参考になさって頂ければと思います。

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借金返済できない人まとめ

さてここまで、借金の返済できない人に向けてというテーマでお話をして参りました。

軽い気持ちでお金を借りたつもりが、とんでもない借金地獄に突き落とされてしまうこともありますし、場合によっては犯罪の片棒を担がされてしまうケースまであることをご理解頂けたことと思います。

もちろん、闇金などの非常な手口は許されるべきものではありませんが、こうした者たちにつけ込まれる債務者の心の弱さにも大きな問題があるのは間違いありません。

一度しかない人生を楽しく生きるためにも、自分に厳しく、欲望に屈しない精神を養いましょう。

ではこれにて、「借金返済できない人の法律問答をお届け!」の記事を締め括らせて頂きます。

 

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